2008年08月18日

気になる写真 (Beatles)

一般ピープルがアビーロードスタジオで録音した記事を読んだのをきっかけに、EMIスタジオについてイロイロと調べていたところ、ミョーにこの写真に魅かれてしまいました。


この本によると、"「Sgt.Pepper〜」セッションでよく見られた風景。バッキング・トラックのレコーディング中のひとコマ"と、説明されています。

何の曲のセッションでしょうか?
ヒジョーに気になります・・・。

まず、ジョージですが、押さえているコードはEのようです。



ジョンの右手は分りませんが、左手の人差し指でG#を弾いているようです。G#は、Eの構成音(E、G#、B)に含まれますので、こちらもEと考えられそうです。




ポールは・・・見えねぇ・・・。

前述のようにPepperセッションでの撮影ということなので、対象となる曲は

(01) Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band
(02) With A Little Help From My Friends
(03) Lucy In The Sky With Diamonds
(04) Getting Better
(05) Fixing A Hole
(06) She's Leaving Home
(07) Being For The Benefit Of Mr. Kite!
(08) Within You Without You
(09) When I'm Sixty-Four
(10) Lovely Rita
(11) Good Morning Good Morning
(12) Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band (Reprise)
(13) A Day In The Life
(14) Run Out Groove
(15) Strawberry Fields Forever
(16) Penny Lane

となります。一応候補を広げて、Pepper以降で1967年中に録音されたものも含めます。

(17) Only A Northern Song
(18) Untitled (5/9のインストジャムセッション)
(19) Magical Mistery Tour
(20) Baby You're Rich Man
(21) All Together Now
(22) You Know My Name
(23) It's All Too Much
(24) All You Need Is Love
(25) Your Mother Should Know
(26) I Am The Walrus
(27) The Fool On The Hill
(28) Blue Jay Way
(29) Flying
(30) Hello, Goodbye
(31) Accordion(Wild)
(32) Christmas Time (Is Here Again)

この中で、コードE(一応E7も)が含まれる曲は、(02)(11)(13)(15)(17)(19)(22)(25)(26)です。(18)(31)は不明・・・。

次に「誰の曲か?」で絞りこみます。

ジョージ、ポールが、共にギターを持っているのは中々珍しいですが、ポール作の曲でジョンがピアノが弾くと云うのは考えにくいので、おそらくジョン、もしくは、ジョージの曲だと思われます。マイクがジョンに向いているのでジョン作の曲かもしれませんが、使ってないかもしれないので、一応ジョージの曲も候補とします。

ジョン作の曲は(03)(07)(11)(14)(22)(24)(26)
ジョンとポール共作が(02)(13)(20)
ジョージ作が(08)(17)(23)(28)です。

これらでANDを取ると(02)(11)(13)(17)(22)(26)となります。だいぶ絞られてきました。

さらに、E( or E7)の箇所で、ジョン=ピアノ、ジョージ/ポール=エレキギターで考えると、(02)(22)(26)の可能性が高いか・・・。

レコーディングセッションによると、(02)のピアノはポールなので除外。

残るは(22)(26)で、当然(26)であってほしいのですが・・・。

ジョンが弾いているピアノは、ビートルズ・ギアによれば、ジャングルピアノであるため、(26)の鍵盤音では無さそうです。エフェクトかけてる可能性はありますが。
(ちなみに、このジャングルピアノですが、特殊なアタック音を得るためにハンマーに金属片を仕込んであるらしく、キンキンな音色になるそうです。去年発掘された"A Day In The Life"の4トラックテープのイントロにあるリリース版には無いピアノ音がこれと云われています)
また、(26)に2台のギターバッキングが入っているとは思えないので・・・、残るは(22)か?!

・・・萎える。
ここまできて、コミックソングかよっ!

ってことで、何か釈然としないので、仕切りなおして別の観点から攻めましょう(汗)!!!

まず、この写真がいつ頃撮られたのか特定できれば、グッと曲に近づけます。
日付まで特定できればベスト!

身なり等から判断して1967年のPepperあたりである事は確かです。

・・・お、ジョージとジョンはヒゲ生やしてますね。ポールは生やしてません。この組み合わせの時期を特定できれば良さそうです。

Pepperの一連のセッションは、1966/11/24のStrawberryからなので、この辺りの写真を調べてみます。

66/11/27:BBCのテレビショー収録でのジョン。ヒゲ無しなので×。



66/12/20:EMIスタジオ前でのTVインタビュー。J有、G有、P有 → ×。



自分はヒゲ生やさない(B4みたいに生えないし)ので、どれ位でヒゲが伸びるのか分からないのですが、ジョンのヒゲが無し→有りなので、少なくとも3週間あれば伸びるようですね。実際には1週間位で伸びちゃったりするのかな・・・。

67/01/19:"A Day In The Life"のセッション。J有、G有、P有 → ×。
ジョンのヒゲは見えにくいですが、このセッションの写真は他にも数枚存在し、ヒゲ確認できます。



67/01/30:"Strawberry Fields Forever"のプロモ撮影。J有、G有、P有 → ×。



67/02/10:"A Day In The Life"のオーケストラ録音、プロモ撮影。J有、G有、P有 → ×。



67/02/28:雑誌LIFEのフォトセッション。J有、G有、P有 → ×。



67/03/30:"Sgt.Pepper"ジャケット撮影。J有、G有、P有 → ×。



67/04/12:ポール、アメリカから帰国。P有 → ×。



67/05/19:Pepperプレスパーティ(文献によっては5/22となっているものもあります)。

ここで、やっと、ジョンヒゲ有り、ジョージヒゲ有り、ポールヒゲ無しとなり、冒頭の写真に状態となります。



これ以降の写真を調べると、6/24のアワ・ワールド記者会見ではジョンも剃っており、69年のゲットバックセッション辺りまではジョン、ポールともヒゲを生やしていないようです。

となると、写真がなくて1ヶ月位空いてしまっているところもあるので、剃ってまた生やした可能性も有りますが、今手元にある資料を基にすると、4/12〜5/19の間が最も有力そうです。

この間に録音された曲は、

4/20: (17) Only A Northern Song
4/21: (14) Run Out Groove
4/25: (19) Magical Mistery Tour
5/09: (18) Untitled (5/9のインストジャムセッション)
5/11: (20) Baby You're Rich Man
5/12: (21) All Together Now
5/17: (22) You Know My Name

またしても"You Know My Name"・・・。

やはりこいつが一番候補なんでしょうか・・・。(20)の可能性もありますが、レコーディングセッションによれば、(20)はオリンピック・サウンド・スタジオで録音されたとあります。冒頭の写真は壁の感じからしてEMIスタジオ(No.2)だろうし、ジャングルピアノはオリンピックスタジオには無さそうだし、これも違うかと。(18)は音が聴けないのでなんとも言えませんが・・・。

・・・と、ここまで調べて思い出しました。以前、オークションでマンスリーブックのBOXを買って、ロクに読みもせずに押し入れにしまいっぱなしだったのですが・・・

これ調べれば何か載ってるんじゃねえの?!

ということで、押入れから引っ張り出して、67年近辺をパラパラめくってみると、案の定ありました(No49、67/8/1発行)。



説明には
「"George working out his guitar backing to "All You Need Is Love". John took the front off the piano so that he could hear the sound more clearly.」
とあります。

また、ポールの服装からして同じ日の写真と思われますが、こちらの説明には
「Ringo and Paul listening to the play-back of the first ten-minutes backing to their new single "All You Need Is Love" in E.M.I.'s No.2 studio.」
とあります。

が、レコーディングセッションの記述が正しければ、"All You Need Is Love"も、"Baby You're Rich Man"と同じく、EMIスタジオではなく、オリンピック・サウンド・スタジオで録音されたとあります。したがって、このマンスリーブックの説明は怪しいのでは?と思います。

ちなみに、このマンスリーブックは67/8/1発行となっています。当時のイギリスの出版業界の話は全く分かりませんが、普通に考えれば、少なくとも7月中盤以前には撮影されているはずなので、これ以降は候補としては外れることになります。(先にこれ思い出してりゃもっと近道だったな・・・)

まぁだいたいにして、レコーディングセッションの記述が全て正しいとは限らないし、そもそも冒頭の写真はテープが回っていない、ただのセッションである可能性もあり、はたまた、ポールのヒゲは実はツケヒゲで、いつでも脱着可能!!なんて可能性も無きにしもあらずなので・・・

結局のところは分からない

という、至極ツマラナイ結論となったところで、終わりにしたいと思います・・・。結構疲れた。

と、思いましたが、こんな機会でもなければ、この曲について気にすることも無いので、ざっと調べてみました。

・初録音は67/5/17。"Magical Mystery Tour"のセッションでの録音。
・全部で5パートから成り、1パート目は5/17、2〜5パートは6/7からの3日間で録音。
・アルトサックスはブライアンジョーンズ@ストーンズです。
・それから22ヶ月放ったらかし・・・。69/4/30にジョン&ポールがSEをオーバダブ。
・ジョンは半年後、この曲をA面、"What's The New Mary Jane"をB面にして
 プラスティック・オノ・バンド名義でシングル化しようとした。
・レコードはプレスされ、アップルによるプレスリリースまでされたが、発売延期の末、
結局は発売中止となった。
・シングル"Let It Be"のB面として70/3/6にリリースされた。

今までちゃんと聴いたこと無いですが、1パート目は結構カッコイイんですが(メロもいいし、特にベースなんか良いです)、曲が進むにつれてナイトクラブっぽいパートはビートルズとしては聴けないなぁ。特に最後のパートを聴いて

ドラクエのカジノを思い出す!

のは、僕だけではないと思うのですが、どうでしょうか?

ということで、"You Know My Name"どうぞ↓

ラベル:Beatles
posted by ハル at 23:15| Comment(1) | TrackBack(0) | ビートルズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして。
マニアックだけど、めっちゃおもろいです!
オチもさいこーでしたAHHHH!
自分は"You Know My Name"すきで、よく風呂場でオリジナルより馬鹿っぽく唄ってます・・・
またよらしてもらいますー
Posted by ひぃ〜 at 2008年08月22日 15:18
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